矯正治療のリスクと副作用について

  • 矯正装置を入れると痛み(鈍痛)や違和感を生じることがあります。お痛みの程度は患者様によって、また使用する装置によって、異なりますが、翌日~3日後が痛みのピークで、およそ1週間で痛みは治ります。
  • 使用する装置の形態によっては、滑舌に影響することがあります。個人差がありますが、数ヶ月で慣れてくることがほとんどです。
  • 歯の動きに個人差、年齢差があり、また装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院が無断でキャンセルされること、遅刻、矯正治療以外の要求などにより治療時間の確保が困難な状況が続く場合、治療期間と治療結果に影響がでる可能性があります。
  • 矯正治療中、歯磨きがよくできず、お口の中を清潔に保たれない場合、歯肉炎や歯周病、虫歯のリスクが高まります。
  • 矯正治療中、稀に歯の根が痛んだり、歯根吸収という歯の根の先が丸くなることがあります。これは通常問題になることはありませんが、極端な歯根吸収が起こった場合は歯の喪失につながります。
  • 矯正治療中に歯ぐきが下がり歯が長く見えることがありますが、加齢に伴い生じることもあり、日常生活には支障はありません。気になる方は、ご相談ください。
  • 治療に使用した金属が原因で稀に皮膚に発疹が生じることが報告されています。金属アレルギーの疑いがある患者様は、あらかじめお知らせください。
  • 矯正治療中に、歯が動くことで、顎の位置が変わることがあります。また、顎の関節に痛みや音が生じるなど顎関節症の症状が出る可能性があります。
  • 加齢により歯に隙間が出たり、移動することがありますが、これは年齢が上がることに伴う変化の一つであり矯正治療の後戻りとは異なります。これらの変化を最小限に留めるため保定装置の使用を継続していただくことが必要になります。
  • 矯正治療前の不正咬合に合わせた補綴物がある場合、矯正治療後の咬合に補綴物の形態がマッチしない場合があります。その場合は、矯正治療後に補綴物の再製作や修正が必要となります。
  • 矯正装置を誤飲する可能性があります。
  • ベロで歯を押す癖や唇を加えてしまう癖などの改善のトレーニングを必要な方は行いますが、改善ができない場合は、治療期間、治療結果に影響を及ぼす可能性があります。
  • 矯正治療終了後の保定装置を正しく使用されなかった場合、矯正した歯並びが戻ってしまい再治療が必要になる可能性あります。歯の移動は、生涯を通して続いて起こり得ます。そのことから、当院で保定期間2年間管理いたしますが、歯の移動が起こる生体の特性、加齢に伴い歯の移動や口腔周囲筋の変化、お口元のバランスの変化があることへのご理解をいただき、可能な方は、引き続きメンテナンスとして保定装置の装着を継続していただき、当院での管理を推奨します。
  • 顎の発育変化、歯の動きの個人差など様々な問題により、治療方法や治療期間が変更されることがあります。
  • 成人患者様で上下顎の前後的位置関係や側方関係に大きなズレがある場合、あるいは小児患者様の場合は成長に伴う顎の劣成長や過成長、左右的な偏位が大きく出てきた患者様に対して骨格の移動を必要とする場合、矯正単独では治療不可能となり外科手術を併用します。
  • 成長をこれから迎える第1期治療(小学生の低〜中学年の混合歯列期から開始される患者様)成長過程にあるため、仕上げの治療ではないことをご理解いただくことが必要です。第1期治療後、成長観察中には、歯列の変化、骨格の変化が必ずあります。成長による変化が残されている第1期治療では最終的な治療のゴールを設定することはできないため、成長前の矯正治療では成長発達へのメリットを治療の目的としています。第1期治療後、成長観察を行い、仕上げのための第2期治療(中学生ごろを想定しています。第二期治療開始時期についても個人差、男女差があります。)を行います。
  • 第1期治療が、第2期治療までの治療ゴールを含んでいないことをご理解ください。成長があるため、2段階に分けて治療を行っています。
  • 治療中、終了後に矯正装置の接着剤(レジン)除去時に歯の表面のエナメル質に細かな亀裂や傷が生じることがあります。ほとんどの場合は症状がなく治療の必要もありません。また、装置除去時は歯の表面を研磨致しますので、新生面が歯の表面に出て弱い状態になりますので、フッ素入り歯磨剤を使用していただくことを推奨いたします。

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